今の時代を戦うお笑い芸人にとって、ブレイクするための一番の近道はM-1グランプリで決勝に残り、結果を出すことです。しかし、見事2022年のM-1グランプリで決勝に進出したダイヤモンドは、その僅か2年と少し後、2025年1月に解散してしまいました。
今回はダイヤモンド(芸人)の態度悪い噂は本当なのか、解散理由について紹介します。
M-1ファイナリストのダイヤモンドが解散
2024年12月30日、お笑い界に衝撃的なニュースが届きました。2022年のM-1グランプリでファイナリストとなった吉本興業のお笑いコンビ、ダイヤモンドが2025年1月での解散を発表したのです。
ダイヤモンドといえば、2021年元旦放送のブレイク芸人の登竜門、「おもしろ荘」で優勝を果たし、2022年にM-1ファイナリストとなった後は2023年、2024年の1月に行ったライブ「ダイヤモンドno寄席」が配信売上1万枚を記録するなど、お笑い界の中では人気の高い方のコンビでした。まさかM-1から僅か2年で解散に至るとは、信じられないファンも多くいましたよ。
解散の理由は?
解散の理由については明確には語られておらず、野澤輸出さんは「とても悩み、考え、何度も葛藤し、結果このような形になってしまった」としています。小野竜輔さんもダイヤモンドとして楽しいことや嬉しいことの方が沢山あり、「すべては野澤くんのおかげです」と語るなど、不仲を窺わせるような解散の形ではなかっただけに、ファンの間でもいまだ二人の解散の理由を察せない人も多いです。
解散後の二人はいずれも吉本興業に留まって芸人活動を続けています。事務所との方向性の違いなどでの解散という訳でもなさそうですね。
M-1の結果が影響している?
THE Wを制したオダウエダ 植田さんがその後ブレイクを果たすなど、賞レースは芸人にとっていい影響を及ぼすことが多くあります。一方で賞レースによって苦しむ人もまたおり、ダイヤモンドのM-1決勝進出は必ずしも良いことではなかったのかもしれません。
2022年のM-1グランプリで、ダイヤモンドは念願の決勝進出を果たしたものの、結果は10組中10位という結果に終わってしまったのです。決勝進出が決まってから、優勝の絵なども想像しながら過ごした数週間の果てに、本番で10位だったというのはダイヤモンドの二人に大きなダメージを残したことでしょう。
M-1のウケ具合もよろしくなかった
一言に決勝最下位といっても、他のコンビの出来に押されただけで最下位のコンビもしっかりウケていた、という大会もあるにはあるのですが、ダイヤモンドの場合はウケ具合自体がいまいち良くなかったのです。また、2024年のM-1グランプリで10位となったママタルトはその後テレビ番組への出演を大きく増やし、M-1をきっかけにブレイクしたと言ってもいい状況になっていますが、ダイヤモンドの場合はテレビ露出もそこまで増えなかったのですね。更にダイヤモンドは、M-1グランプリという、多くの国民が注目する視聴率も高い番組で余計なダメージを負ってしまうことに⋯⋯。
ダイヤモンド(芸人)は態度悪い?
ダイヤモンドについて「芸人の中でも態度が悪い」といった批判が時折ネット上で見られますが、調査したところ、普段の振る舞いが特別態度が悪いと批判されている訳ではなさそうでした。ダイヤモンドの二人が芸人仲間の間で「態度が悪い」と評判悪いわけでもなさそうです。にもかかわらず、ダイヤモンドが「態度が悪い」と言われている理由もまた、2022年のM-1グランプリにあったのです。
ネタ後の振る舞いが批判の対象に
M-1グランプリでは、順位自体はネタの出来とウケのみで決まるものの、芸人人生においてはネタを披露した後のトークもその後を左右する大事な場面です。特に点数が振るわなかった時の芸人の対応は、爪痕を残す意味でも大事になってきます。
その場面で、その時点で最下位の得点を叩き出し既に最終決戦に残れないことも決まったダイヤモンドは、小野さんが「これは、恥ずかしいですね」とコメント。笑えるようなテンションで発されたコメントでも無く、シンプルに居た堪れなさのみがその場に残りました。
松本人志との絡みもうまく行かず
野澤さんは普段から不貞腐れたような態度をよく取るキャラクターをしており、点数がM-1で振るわなかった場面でも当然不満げな感じを出していたのですが、ダイヤモンドをよく知らない視聴者からはとにかく態度が悪く映りました。
審査員を務めていた松本人志さんから「コンビ名を原石ぐらいに変えたほうがいいんじゃ」と提案されると、野澤さんは「ダサいでしょ」とコメント。松本さんが「ごめん」と謝り小野さんが「いいですよ」と返すという場面があったのですが、これも特にウケず、ただ態度が悪いという印象になってしまったのですね。
悪いイメージだけが残った
かつてニューヨークがM-1グランプリで松本人志さんから少し否定的なコメントがあった際に「最悪や!」と叫ぶという振る舞いをし、批判もありながら爪痕を残すということもありました。そのように尖った振る舞いをするのは芸人側の作戦の一つではあるのですが、ダイヤモンドの場合は概ね失敗に終わり、M-1グランプリの決勝に残ってネタで印象を残せずに「ただ態度が悪い人」という悪いイメージだけを残してしまったのですね。
このM-1グランプリでの失敗は、ダイヤモンドにとって後に引きずるものになったことは間違いありません。解散の遠因となっているのかもしれませんね。
現在の二人の活動は?
ダイヤモンドを解散した後も、二人は芸人としての活動を続けています。
野澤輸出の現在は?
野澤輸出さんはピン芸人として活動中。M-1で決勝に残ってから、実は仕事が増えていたと語る野澤さん。しかし忙しくなってしんどくなり、コンビでいる時間も増えて余裕もなくなり、楽しくなくなってしまった⋯⋯そういう流れでの解散だったため、解散後は「少しゆっくりしたい」と考えていたそうですが、解散を報告した際に様々な先輩芸人や芸人仲間から気にかけてもらい、3月に早速ピンライブを開催してピンネタも5本披露しました。
漫画、特にHUNTER×HUNTERが好きな野澤さんは「野澤輸出のハンターハンターチャンネル」を持っており、そちらでも活動されています。様々な芸人をゲストに呼んでハンターハンターを語るという不思議なチャンネルをされていますよ。
小野竜輔の現在は?
小野竜輔さんは2025年6月に新コンビ「CITY」を結成、7月には単独ライブ「CYAN-シアン-」を開催し、新たなスタートを切ります。新たなコンビ相手は石井ブレンドさん、こちらは元「コマンダンテ」であり、同コンビは2008年に結成し、2017年に東京進出、大宮ラクーンよしもと劇場を支え、2022年には大宮セブンに加入していたコンビです。2023年に解散を発表、多くのファンに驚き嘆かれたビッグネームでしたよ。
最後に
今回はダイヤモンドの解散や芸人の中でも態度悪い疑惑、二人の現在の活動について紹介しました。テレビなどでの活躍がなくとも、やはりM-1で決勝進出を果たすと仕事自体は増えるようです。それでも野澤さんは「一番儲かったけど、一番楽しくない時期だった」と語っており、芸人という仕事の難しさが伝わってきますね。