2023年ワールド・ベースボール・クラシック(通称WBC)にラース・ヌートバー選手が日本代表選手として選出されて話題になっています。
- なんでアメリカ国籍のヌートバー選手が日本代表?
こんな疑問を持つのも当然だと思います。
この記事ではラース・ヌートバー選手がアメリカ国籍であるにも関わらず、日本代表選手として選ばれた理由について詳しく解説しています。
最後までごゆっくりごらんください。
ヌートバーが日本代表に選ばれた理由は母親が日本人だから
ヌートバー選手がアメリカ国籍にも関わらず2023年WBC日本代表選手に選ばれた理由は、母親が日本人だからです。
ヌートバー選手は1997年アメリカ合衆国カリフォルニア州で、アメリカ人の父親チャーリーさんと日本人の母親、久美子さんとの間に生まれました。
アメリカ合衆国が国籍のヌートバー選手はWBCの出場資格の規定により、母親が日本人であることから日本代表選手に選ばれる権利をもっています。
ヌートバー選手の母親、久美子さんは日本の国籍をもっているため、ヌートバー選手がアメリカ国籍であっても4番「本人の親のどちらかが当該国の国籍を有する」項目に当てはまるため、WBC日本代表選手に選ばれる資格がありました。
ヌートバーが日本代表に選ばれたもう一つの理由は「グローバル化」
ヌートバー選手がアメリカ国籍であるにも関わらず、WBC日本代表選手に選ばれたもう一つの理由は「世界がグローバル化」しつつあるからです。
「日本代表選手は国籍をもつ日本人であるべき」という考えた方は変わってきており、WBC日本代表監督である栗山監督もヌートバー選手を起用した理由について次のように語っています。
ヌートバー選手のように日本に来れば、野球の幅が広がる。スポーツは国境を越える。子どもの時に一緒に遊んでいた人と、戦争する気なんか絶対に起こらないと、僕は思っている
引用元:日刊スポーツ
栗山監督はWBCによって日本の野球を盛り上げるだけでなく、世界的な発展も視野にいれてヌートバー選手を起用していたのですね。
WBCの出場資格が緩い理由はマーケティング戦略
WBCがヌートバー選手のように日本国籍をもたずとも日本代表選手になれるようにした理由は、世界的に野球人口や市場の拡大を図ってたからのようです。
スポーツジャーナリストのAKI猪瀬さんは、WBCの始まりについて次のように語っています。
「初めから米大リーグは、各国にルーツを持つメジャーリーガーを代表に選出してほしかった。それによって各国で応援する人が増え、野球人気が広がることを期待している。実はWBC始まって以来の裏テーマだ」
引用元:東京新聞(AKI猪瀬さんのコメント)
WBC日本代表の栗山監督もWBC発足の意図を汲み取っており、次のようにコメント。
「いろいろな国で野球をやっていた選手が集まって野球をやるというのはすごく意味がある」
引用元:東京新聞(栗山監督のコメント)
栗山監督はWBCの野球人口や市場拡大といったマーケティング戦略の意図も考えて、日系人初となる日本代表選手としてヌートバー選手を起用したと考えられます。
ヌートバーはアメリカ国籍で初の日本人代表選手
ヌートバー選手は2023年、アメリカ国籍で初のWBC日本代表選手として選ばれました。
ヌートバー選手は出身地であるアメリカで幼少期から野球をやっており、当時(10歳)から日本代表選手として野球をしたいと願っていたようです。
幼少期の夢を叶えたヌートバー選手が日本代表選手としてプレイしたいと思ったきっかけは、当時高校球児として話題だったハンカチ王子こと斎藤佑樹選手や、マー君こと田中将大選手などの出会いが大きかったようです。
ヌートバーは日本の高校球児との出会いで日本代表を夢見た
2006年ヌートバー選手が9歳のとき、高校の日本代表として訪米した選手2人を「ホストファミリー制度(ホームステイのようなもの)」で家族として受け入れていました。
当時ヌートバー選手はハンカチ王子こと斎藤佑樹選手と交流したり、多くの高校球児と交流したことがきっかけで日本代表として野球をプレイしたいと願うようになったそうです。
当時9歳だったラーズをすごくかわいがってくれたんです。チーム内でも“野球大好き少年”がいる、って知られていたみたいで、練習に来なよと誘われて。代表の子たち全員、気さくで明るくて、ラーズに親切にしてくれました。お別れのときは案の定、ラーズ号泣……。「また来てね」「優しくしてくれてありがとう」ってガン泣きでした(笑)。そこからいわゆる“日本の球児”の影響をもろに受けてましたね。
引用元:Number Webより母クミさんのコメント
斎藤佑樹選手たちが帰国した翌年、ヌートバー選手はリトルリーグのオールスターチームに選ばれました。
選手一人ひとりの自己紹介ムービーを撮ることになったヌートバー選手は事前の打ち合わせもなく次のようなコメントを残しています。
‘My name is Lars Nootbaar, No.21. And I’m a Japanese’.
僕の名前はラーズ・ヌートバーです。背番号は21。日本人です。
‘I’m representing my country for Japan’.
僕は日本を代表してここにいます。
ヌートバー選手が「日本を代表して」と発言したことについて、母のクミさんは当時を振り返って次のようにコメントしています。
「日本人です」と発言する時は真面目な顔で、「日本を代表している」のところは曲がったツバを触ってハニカミながら言っていました。だからあれは本気だったのか、冗談だったのか……どういう意図であんなことを言ったのかはわからない。
引用元:Number Webより母クミさんのコメント
すくなくとも、ヌートバー選手が日本の野球に憧れを持ったのは
当時の高校球児との出会いが大きいでしょうね。
まとめ
ヌートバーがアメリカ国籍で日本代表にいる理由は?母親が日本人でハーフだから!についてまとめました。
ヌートバー選手は母親が日本人なので、WBC出場資格である「本人の親のどちらかが当該国の国籍を有する」に適用されるため日本代表選手として選ばれました。
アメリカ国籍として初めての日本代表選手であるヌートバー選手、2021年にメジャーデビューしたばかりなので今後の活躍にも期待したいですね♪